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ライフスタイル特集

-植物- 新緑の季節。 暮らしに小さなオアシスを

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目次

木々の新緑がまぶしい季節になりました。植物を眺めると、慌ただしい気持ちがほっと和らぎます。「植物は自分のペースを思い出させてくれる存在」と語るのは、東京・南青山に店舗を構える「SOLSO PARK」の齋藤由貴さん。生活空間に植物を少し加えるだけで、日常の中に自然とのつながりをつくることができます。今回は、マンションで育てやすい植物や、プロのディスプレイ術をうかがいました。

植物が私たちに与えてくれる「ウェルネス」

近年、インテリアとして観葉植物を飾るだけではなく、植物がもたらす「ウェルネス」に注目し、自身のコンディションを整えるために植物を取り入れる人が増えています。植物の緑によるリラックス効果はもちろん、植物を眺め育てるプロセスそのものが、自分を見つめ直すマインドフルネスにもつながるからです。

 

私たちも自然の一部である生き物です。しかし、生活が便利になり、自然から切り離された空間で過ごす時間が長くなるにつれ、人間本来の感覚が鈍くなってしまいがち。だからこそ、無意識のうちに自然を求め、その感覚を取り戻そうとしているのかもしれません。

 

たとえ自然豊かな場所へ行くのが難しくても、生活空間に自然の気配があるだけで、空間の質は大きく変化します。窓の外に木々が見えないマンションの高層階であっても、室内に植物を置くことで、自然との接点をつくり出すことができます。マンションに住んでいる方ほど、植物を置くことによる「自然を感じる効果」をより強く実感できるのではないでしょうか。

SHARE GREEN MINAMIAOYAMA内にある店舗には、近隣住民が散歩のついでに立ち寄る姿も

マンションの環境に合う植物を選ぶ

植物の生育には「光」「水」「風」の3つの要素が必要です。これらが揃えば、マンションでも植物は十分に育ちます。むしろ、温度や湿度が安定しているマンションの方が育てやすい品種もあります。

 

【マンションで育てやすい植物の例】

・モンステラ

・サンスベリア

・ポトス

・ツピタンサス

・フィカス系(ベンガレンシスなど)

大切なのは「環境に合う植物を選ぶこと」。乾燥した日当たりの良い場所を好む多肉植物もあれば、光が少ない場所でも成長できる「耐陰性」のある植物もあります。植物を枯らしてしまったときに「自分の育て方が悪かった…」と落ち込んでしまうことがありますが、それは単に環境に合っていない植物を選んでいただけかもしれません。

 

マンションはお部屋によって日当たりの条件が大きく異なります。強い日差しが差し込む高層階もあれば、周囲を建物に囲まれ、日中でも照明が必要なお部屋もあります。

 

植物に光は必要ですが、観葉植物は直射日光にあたりすぎると葉が焼けたように変色する「葉焼け」を起こすことがあります。夏の厳しい日差しがあたる環境では、レースのカーテンなどで光を和らげる工夫をしましょう。

「都心型グリーンマーケット」をコンセプトに、多様な植物をマーケット感覚で購入できます

水やりのタイミングは植物が教えてくれる

植物も生きているため、季節や環境によって水を吸う量は変動します。「週に何回」と決めるのではなく、植物をよく観察し「土の表面が乾いていたら」たっぷりと水を与えるのが上手に育てるコツ。水をあげるときは、鉢底から水が流れ出るくらいの量を与えてください。水が土全体に行き渡らないと、一部の根が水を吸えず、部分的に枯れる原因になります。

 

また、霧吹きで葉に直接水をかける「葉水(はみず)」は、葉の湿度を保ち、害虫予防に効果的。ただし、葉水は水やりの代わりにはなりません。出張や旅行が多い方には、頻繁な水やりを必要としない多肉植物などがおすすめです。

 

そして、忘れがちなのが「風」です。植物にとって最悪の環境は「空気が循環せず、かつ乾燥している状態」。空気が流れていることが植物の生育には欠かせません。必要に応じてサーキュレーターなどを活用しましょう。

 

植物は言葉を話しませんが、私たちはその変化に「気づく」ことができます。葉の色艶や土の状態を日々チェックすることで、植物との距離はぐっと近くなります。

① 水やりの頻度は植物の種類や季節によって違う。植物や土の状態を観察して判断しましょう

② インテリア性が高い多肉植物。毎日の水やりが不要で育てやすくおすすめです

プロのディスプレイ術を取り入れる

店内のレイアウトを見ていただくとわかるように、植物の高さを少しずつずらして「高低差」を出しています。同じ高さの植物を並べるのではなく、棚やスタンドを使って段差をつくることで、空間にリズムが生まれます。

 

また、「余白を残すこと」も大切。植物を育てるのが楽しくなると、つい多くの鉢を並べたくなりますが、詰め込みすぎず、それぞれの植物のシルエットが引き立つような空間を意識しましょう。

 

鉢カバーもいろいろな種類があるので、部屋の雰囲気に合わせて選んでください。コンクリートやメタルの無機質な素材を選べば、都会的で洗練された印象になります。

 

鉢カバーを選ぶ際に気をつけたいのが、鉢のサイズに対してギリギリのカバーにしないこと。隙間に手が入らないと鉢が出しにくくなり、お手入れがしづらくなります。ちょっとしたことですが、長く植物を育てるためのコツです。

① 段差や配置のリズムを意識。植物の形を楽しめるようにゆったりとスペースをとるのがポイント

② 鉢がストレスなく取り出せるように手が入るサイズの鉢カバーを選びましょう

バイオフィリックデザインを意識した配置

最近では、自然とつながりたいという欲求(バイオフィリア)を満たす「バイオフィリックデザイン」が、オフィスや商業施設で注目されています。人工的な環境が増え、デジタル情報に接する時間がどんどん長くなる中で、空間に自然を取り入れることは、心身のバランスを取り戻すために必要だと考えられています。

 

植物の配置にルールはありませんが、自然を感じリラックスした空間をつくるには、「目に入りやすい場所に植物を置く」ことを意識してみましょう。

 

植物を配置する場所の例

・ソファに座った時の視線の先:くつろぎタイムに自然と緑が目に入ります

・朝起きて最初に見える場所:一日のスタートをポジティブな気持ちにさせます

・リビングに入った時に見える場所:視覚的なインパクトを与える「フォーカルポイント」に配置すると、空間全体の印象が良くなります

 

また視界に占める緑の割合(緑視率)が10〜15%程度あると、ストレス軽減やパフォーマンス向上が期待できるといわれています。植物を床に置くだけでなく、棚から垂らしたり、天井から吊るしたりして立体的に配置することで、スペースを上手に使い効率よく緑視率を高めることができます。

店舗のレジカウンターは視界を包み込むようにハンギング植物や大きな葉の観葉植物が配置されています

まずはフェイクグリーンで「緑」を感じるだけでもOK

「植物は置きたいけど、枯らしてしまいそうで不安」「長期の不在が多くて水やりができない」「引越しが多いので荷物を増やしたくない」といった方もいると思います。そんな方には、フェイクグリーンがおすすめ。近年のフェイクグリーンは驚くほど精巧です。質感や色の濃淡がリアルに再現され、本物の植物と見分けがつかないものもあります。

 

フェイクグリーン活用のメリット

・日光が全く入らない洗面スペースやトイレ、玄関の隅などでも、グリーンを配置することができる

・水やりや植え替えの必要がなく、虫が発生する心配がない

・インテリアとして造形美を楽しむことができる

 

大切なのは「視界の中にグリーンがある心地よさ」を体感すること。植物を育てることに、ストレスを感じてしまっては本末転倒です。時間にゆとりができ「植物の成長を楽しみたい」という好奇心が湧いてきたタイミングで、少しずつリアルの植物にチャレンジしていくのが、長くグリーンと付き合っていく秘訣です。

① 植物は本物でなくてもOK。ライフスタイルや住空間に応じて、手入れ不要なフェイクグリーンも活用してみましょう

② 本物の植物と見間違えるほど精巧にできているフェイクグリーン。サイズや種類も多岐にわたります

植物が暮らしにもたらす小さな幸せ

植物は、私たちに季節の移ろいや時間の流れを静かに教えてくれます。新芽が出た瞬間や、わずかに背が伸びたことに気づいた時のわくわくする感覚は、日常の中でかけがえのないものです。

 

朝、コーヒーを片手に、いきいきとした植物を眺める。そんな何気ないひとときが、自分自身のペースを取り戻し、心を整えるきっかけになります。植物と共に生きることは、慌ただしい現代社会において自分をいたわる「セルフケア」ともいえます。

 

まずは小さなグリーンから。暮らしの中にオアシスをつくり、心地よさを実感してみましょう。

色や大きさ、質感が違う鉢がたくさん。鉢によって印象が変わる

コロンとした苔玉をリズミカルにディスプレイ。躍動感が生まれる

鮮やかな色のサボテンたち。生活空間にあるだけで元気になる

アクセントとしてつかえるカラフルな商品。ギフトにも喜ばれそう

ビーズとワイヤーでつくられたキュートなミニ盆栽たち。こうしたアイテムも住空間のアクセントに

気分があがるカラフルなグッズやお気に入りのグッズを使うと、お手入れの時間が楽しいものに

今回お話を伺ったのは…

SOLSO PARK

SHARE GREEN MINAMIAOYAMA内に店舗を構える、都心型グリーンマーケット。

「都心型グリーンマーケット」をコンセプトに、各地から集めた多種多様な植物をマーケット感覚で購入できます。植物に詳しいスタッフが、お好みの植物や生育環境に合わせた植物選びをアドバイス。都心にありながら自然を感じることができる場所です。

① 各地から集められた多種多様なアウトドア・インドアグリーンが集まった都市型グリーンマーケット

② 都心の中にありながら開かれた空間であるSOLSO PARK。自然を身近に感じながら、自分のライフスタイルにあったグリーン探しを

③ 店内に足を踏み入れると、一面に広がるグリーンがおでむかえ。「植物がある空間の心地よさ」をぜひ体感してください

PROFILE

植物および関連する各種ツールの販売、プロデュースを行うグリーン&フラワーマーケット