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売却にかかる税金一覧と
活用したい特別控除

マンションの売却を考えたとき、頭をよぎるのは税金のこと。「高額になるのでは…」と不安になりがちですが、実際は少額ですむことがほとんどです。ここでは、マンションの売却にかかる税金を紹介します。

マンション売却の
2つのパターン

マンションの売却にかかる税金には、どんな場合でも一律でかかるものと、譲渡益が出たときのみかかるものがあります。譲渡益とは、「マンションを売った金額-取得にかかった費用-売却にかかった費用」が、プラスの数字になった場合の名称です。マイナスになった場合は、譲渡損失といいます。

どんな場合も一律でかかる税金

どんな場合も一律でかかる税金は次の2つです。

印紙税

経済取引にともなって作成される紙の文書に対してかけられる税金。売買契約書に収入印紙を貼ることで納税します。金額は、マンションの売却価格によって異なります。

  • ▶︎100万円超、500万円以下…1,000円
  • ▶︎500万円超、1千万円以下…5,000円
  • ▶︎1千万円超、5千万円以下…1万円
  • ▶︎5千万円超、1億円以下…3万円 など

登録免許税(抵当権抹消手続き)

不動産の名義変更にかかる税金。売却に先立ち、住宅ローンを完済して抵当権を抹消した場合に、抵当権抹消手続きのために法務局に納めます。

  • ▶︎1物件につき1,000円

※出典:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/
08/10.htm

表記の税額は軽減税率適用時
(2014年4月1日~2024年3月31日)のものです

譲渡益が出た場合にかかる税金

譲渡益が出た場合は、上記の2つに加えて「譲渡所得税」(所得税、住民税、復興特別所得税)がかかります。
譲渡所得税のうち所得税と住民税の額は、給与などの他の所得とは別に計算され、「譲渡所得(譲渡益)×税率」となります。税率は、マンションを所有していた期間によって変わります。

マンションを
所有していた期間

所得税率

住民税率

5年以下

30%

9%

5年超

15%

5%

※マンションを売却した年の1月1日現在で判断されます

復興特別所得税の税率は一律で、
「所得税×2.1%」です。

実際、税金はどれぐらいになる?

15年間所有したマンションを4,000万円で売却し、譲渡益が500万円だった場合を例に、税金がいくらかかるのかを見てみましょう。この場合は、

  • ▶︎所得税:500万円×15%=75万円
  • ▶︎住民税:500万円× 5%=25万円
  • ▶︎復興特別所得税:75万円×2.1%=1万5,750円
  • ▶︎印紙税:1万円
  • ▶︎登録免許税:1,000円

となるので、合計で102万6,750円かかる計算になります。

となるので、合計で102万6,750円かかる計算になります。

自宅マンションの売却は、
譲渡益が3,000万円以内なら
譲渡所得税はかからない!

ただし、自宅マンションの売却には3,000万円の特別控除の特例があり、条件を満たせば、課税対象となる譲渡所得金額を計算する上で最高3,000万円が控除されます。このため、譲渡所得(譲渡益)が3,000万円以内なら、譲渡所得税がかからないケースが大半です
自宅マンション売却の譲渡所得が3,000万円を超えている場合は、「譲渡所得-3,000万円」に対して、譲渡所得税がかかります。ただ軽減税率の特例の適用があり、マンションの所有期間が10年以上等の条件を満たせば、右記のように軽減された税率が適用されます

課税される
譲渡所得金額

所得税率

住民税率

6,000万円以下の部分

10%

4%

6,000万円を超える部分

15%

5%

先ほどの例が特例の適用を受けられる自宅マンションの話なら、かかる税金は、印紙税と登録免許税額の合計1万1,000円のみです。

3,000万円の特別控除や軽減税率の特例の適用を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

前年、前々年に以下の居住用財産の譲渡の特例の適用を受けていないこと

3,000万円の特別控除を受ける場合:すべての居住用財産の譲渡特例

軽減税率を受ける場合:軽減税率の特例

売手と買手が親子、夫婦、生計を一にする親族、物件売却後にその物件で同居予定の親族、内縁関係の者、同族会社
(株主の半分以上が親族等の会社)でないこと

住宅ローン控除を利用していないこと。住宅ローン控除と居住用財産の譲渡の特例は、いずれかの選択適用となります

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