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マンションでステキな暮らしを楽しむ住人十色

「明るくて抜け感のある、海外のスタジオみたいな家にしたくて」
その理想を実現したコーポラティブハウスでの快適ライフ。

ディスプレイデザイナー兼インテリアスタイリストとしてご活躍のみつまともこさんのお住まいは、なんといっても“飾り方のテクニック”にセンスが光ります。
「飾る楽しみをもっと知ってほしい」とおっしゃるみつまさんに、空間づくりのセオリーやポイントなども伺ってみました。

念願だった広いフロアと
アイランドキッチン

ディスプレイデザイナー兼インテリアスタイリストとして活躍なさっている、みつまともこさんのお住まいは、まずその明るさに驚かされます。
「この家はコーポラティブハウスで、広さに合わせて部屋番号を選んだら、その後、間取りや仕様は自由にできるシステムでした。窓の大きい設計デザインが、明るい部屋になりそうだったので、そこも決め手になりました」とおっしゃいます。
「間取りを決める際、私の希望は仕切りをなるべく無くした広いフロアを設けること。海外のスタジオみたいに光にあふれ、抜け感のあるスペースにしたくて」

アイランドキッチンもみつまさんの希望だったそうです。
「キッチンに立ちながら、子どもの様子が見える方がいいと思いまして。最近は家族みんなリビングで自分のやりたいことをしています。娘は勉強や絵を描いたり、夫はギターを弾き、私は動画を見ていたり……、そんな風にそれぞれ別のことをしながら、でも一緒の空間にいる。リビングが家族にとって居心地のいい場所になるのは嬉しいことです」

飾り方次第で空間の印象は
引き締まって見えるんです

お仕事柄もあり空間づくりのセンスはさすが。インテリアのポイントを伺ってみると、
「ものを減らすことが定着し、すっきりした空間を手に入れたならば、次は飾りを楽しんで欲しいと思います。もし、そこまでものを減らせてないとしても大丈夫。多少ごちゃついていても飾りによってすっきり見える効果もあるんです。たとえば、目線が行くポイントを作って、そこだけは常にきれいに保ちます。この部屋でいえばリビング入り口から対角線上にある飾り棚。すっきりした棚が常に見えることで、部屋の印象もすっきり感じるのです。我が家の棚はオーダーしたのですが、季節感なども取り入れながらお気に入りを飾って楽しんでいます。あと、大きなシンボルツリーなど、ポイントになるものを一つ置くのも効果的。このリビングでは窓辺に置いたパキラ(観葉植物)です。目線が行く場所をつくること、ポイントになるものを置くこと、という2点で、空間が引き締まって感じます」

リビングを見渡すと、吊るしてあるものが多いことにも気付きます。
「お部屋の高いところをうまく飾ると、素敵なお部屋に見えると思うのです。ディスプレイでは、高いところのアレンジがとても大切。なので、ピクチャーレールをうまく活用して吊る飾りを楽しんでいます」

ピクチャーレールはアイランドキッチンの上にも付けられていて、
「シンクの上に付けたピクチャーレールは、綿密に計画を立てて取り付けました。照明の配線ダクトと吊りレールを兼ねているんですけど、吊るインテリアがもともと好きなのでここ(シンク上)にピクチャーレールは必須でした。もちろん付けて大正解!」と笑顔。
「他には同じ素材や目的のものはまとめて置くこと。キッチンであればガラス類、木製などカテゴリーごとに一緒に置くとすっきりします。あとは、見せる部分と見せない部分のメリハリでしょうか。書類とかリモコン類とか見せたくないものは、デザインがかわいいカゴやボックスなどにまとめて入れるようにするといいですよ」

①「大きなものを一つ置くと部屋の印象がガラリと変わります」とみつまさん。写真奥の大きなパキラがこの部屋のポイントになっています。
②木箱を重ねた上にクッションを置いてオットマンに。箱の中は小物の収納スペースになっています。
③リビングの一角にはロック好きの旦那さまの楽器コーナーも。「夫は凝り性でお料理もレシピ本を見ながら本格的に作ってくれます」

どうしてもあきらめきれず
ディスプレイ会社に転職

では、みつまさんが“飾ること”をお仕事にするきっかけは何だったのでしょうか?
「立体空間に興味があったのですが、美術系の大学ではグラフィックデザインの勉強をしていました。大学を卒業してからは広告の仕事に就いたんですけれど、どうしてもあきらめがつかなくてディスプレイ関連の会社に転職したんです。そこでウィンドーディスプレイや店内装飾などを手掛けながら実戦で学んでいきました。今はフリーランスとしてディスプレイはもちろんですけど、撮影のスタイリングなどの仕事も増えています」と、みつまさん。さらに、
「あと、コロナ禍でみなさん家で過ごす時間が増えているからでしょうか、家についての取材などをいただくことも増えました」

家に招くことで新たな
仕事に繋がっています

この家に引っ越しをしてからお仕事の幅がひろがったともおっしゃり、
「間取りや仕様をある程度自由にできたので、結果的にこの家は“自分を表現している場所”になっているな、と。実際に家で撮影をしたり、家の取材を受けたりすることで、新たな仕事に繋がることも多々あります。きっと自分の好きなものや世界観みたいなものがこの部屋を見ていただくことで、ぱっと伝わるので私の仕事にはいい効果になっているのかもしれません」

住みながら自分を表現する、みつまさんのお住まいはまさにその通りだと感じます。家という空間には住む人次第で無限な可能性があるということに気づかせてくれる素敵なお住まいでした。

MANSION DATA

間取り:2LDK
延床面積:100㎡
築年数:6年
緑や公園も多く、また商業施設なども充実している人気エリアに建つコーポラティブハウス。「専有スペースの間取りや仕様は自由に、共用スペースは住人同士話し合いながら、完成に約2年を費やしました」と、みつまさん。

PROFILE

ディスプレイデザイナー/
インテリアスタイリスト

みつまともこさん

広告代理店を経て、(株)サザビー(現:サザビーリーグ)に入社。衣食住にまつわるブランドのウィンドーディスプレイなどを手がける。8年間勤務し、フリーランスとして独立。https://www.mitsumatomoko.com/

リビング入り口の対角線上にある棚はオーダー品。「ここにお気に入りや季節に合わせたアイテムを飾っています。入り口の対角線上にしたのは真っ先に目線が行くポイントだから。自然に目線が行く場所をきれいにしておけば部屋全体が美しい印象になります」

パリで購入したホテルの領収書を額装。「こういうアンティークな書類もパリの蚤の市などで売っているんです。パリは大好きでよく行っていました」

球体のデッサンは娘さんが小学5年生のときに描いたもの。スタッフ一同「上手!」と声をあげてしまった完成度です。

さりげなく置かれた洋書も素敵なアクセントになっています。

リビング入り口横の壁にもピクチャーレールがあり、吊るすディスプレイが。「左の飾りは沖縄で出会った作品で、隣に飾っている2点はツルウメモドキというツル性の落葉樹。これも旅行先で気に入って購入しました」

「昔からガラスが好きで」ともおっしゃるみつまさん。キッチンの引き出しにはガラス専用の場所も。みつまさんの収納センスぜひ参考にしたいですね。

「ガラス類、木製アイテム、使用用途などカテゴリーごとに置き場所をまとめるとスッキリ見えますし、使い勝手もいいですよ」

zoom - up

フリーランスのディスプレイデザイナー兼インテリアスタイリストとしてご活躍のみつまともこさん。
イベントやショップのディスプレイデザイン、雑誌等の撮影スタイリングのほか、近年では雑誌、書籍、WEB等で、家を飾ったり快適にするためのアイデアを紹介することも多く、ご自宅での撮影も多いそうです。著書に『暮らしの図鑑 ガラス』(翔泳社)なども。

MANSION DATA

間取り:2LDK
延床面積:100㎡
築年数:6年
緑や公園も多く、また商業施設なども充実している人気エリアに建つコーポラティブハウス。「専有スペースの間取りや仕様は自由に、共用スペースは住人同士話し合いながら、完成に約2年を費やしました」と、みつまさん。

PROFILE

ディスプレイデザイナー/
インテリアスタイリスト

みつまともこさん

広告代理店を経て、(株)サザビー(現:サザビーリーグ)に入社。衣食住にまつわるブランドのウィンドーディスプレイなどを手がける。8年間勤務し、フリーランスとして独立。https://www.mitsumatomoko.com/