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「暮らしの窓とは」

マンションのライフスタイルを彩る
様々な情報をお届けします。

マンションでステキな暮らしを楽しむ住人十色

「使うもの」だけを厳選。
片付けのプロが実現した
明るくシンプルな心地いい
住空間。

整理収納アドバイザーとして、お片付け教室も主宰なさっている渡辺ひさのさん。
すっきりと暮らすポイントは「自分で管理できるものの量を知ること」。
そして「食器も服も雑貨も多くは必要ない」ともおっしゃる渡辺さんにシンプルライフのポイントなどをお聞きしました。

子どもが生まれて今の家にお引っ越し。
子育てにも適した環境です。

今回訪れたのは、片付けのプロである整理収納アドバイザーとして活躍なさっている渡辺ひさのさんのお宅です。玄関から続く廊下の先にある扉を開けると、ダイニングキッチンの明るさに、まず驚きます。
「子どもが生まれ、それまで夫婦で住んでいた部屋よりも少し広めの家がいいね、ということになり、この家に引っ越しをしました。2014年12月に娘が生まれ、2017年2月からここに住んでいます」

引っ越しに際しての条件は、旦那さまの勤務先へオートバイか自転車で行ける距離であること。
「前の家の方が都心には近かったけれど、今の家が建つエリアの方が、子育て世代も多く、広い公園や小・中学校、スーパーやドラッグストアも近いので暮らすのにも子育てにも適しています」

小学生のお子さんがいるとは思えない、すっきりと片付いているお部屋について、片付けのポイントをお聞きしてみると、
「まず私は所持しているものの量が少ないんです。ダイニングキッチンで言うならば、食器やキッチン雑貨などは必要最低限にとどめています。その他、洋服にしても本や書類なども、自分で管理できる量を超えないようにキープしているんです。そして、一つひとつのしまい場所を決めています」

娘は私の仕事の宣伝担当。
応援がとてもうれしいですね。

そうおっしゃる通り、書類や小物などもしまい場所にラベリングがしてあり、きちんと分類、整理されています。
「ラベルを貼って、しまい場所を決めておくと、家族もきちんとその場所に戻してくれるので、散らかり予防にもなるんです」

小学校2年生の娘さんも片付けには興味を持っているそうで、
「娘は学校で『私のママはお片付けの先生なのよ』って私の仕事を宣伝してくれます。幼稚園の頃も、先生に『娘さんは、いつも一番最後までお片付けをしてくれます』って言われていましたし。そういう意味では私の影響を受けているのでしょうね。たとえば、お友達の家に遊びに行っても『本棚のお片付けをしてあげたの』ってこともありましたね。あと、娘のお友達がよく遊びに来てくれるんですけど、この部屋の居心地がいいのか『宿題してもいいですか?』って、ここで勉強していくことも多いんですよ」

また、お部屋を見渡すと、一番大きなサッシにカーテンがありません。
「あ、それは単に私がカーテンが苦手で……。カーテンを付けると、お部屋が重い感じになりませんか?ダイニングの大きなサッシにはガラス用シールを貼っているんですけど、目隠しにもなりますし、明るいし、これで十分だな、って。このアイデアは、介護福祉施設にお仕事で伺ったとき、仕切り用のつい立てにガラス用シールが貼ってあって、これをサッシに貼ればカーテン要らないんじゃないかって気付きました」

①明るい印象のダイニングキッチン。白を基調に、植物の緑もアクセントになっています。
②一番大きなサッシにはカーテンもブラインドも付けず、ガラスにシールを貼っています。「紫外線カットや結露予防の効果もありますし、簡単に剥がすこともできます」と渡辺さん。
③ダイニングキッチンに置かれた作業デスク。書類用の引き出しにも中身がわかるように、きちんとラベリングされています。
④食器類も最小限にとどめているそう。「引き出しにはぎゅうぎゅうに詰め込まないことも収納のポイントです」

すっきりとした印象の部屋にするには、
ベースは3色。絵や花で色味をプラス。

お部屋を明るくすっきりとするアイデアは他にもあり、
「部屋全体の色使いですね。インテリアを決めるとき、色使いは3色までにしています。この部屋だと、白、グレー、ベージュ。その他に色を加えたいときは、植物や絵などでプラスします。色数を抑えると、圧迫感がない空間になりますよ」

ところで、渡辺さんは何をきっかけに整理収納アドバイザーになろうと思ったのでしょうか。
「学校を卒業してアパレル会社に就職したのですが、体調を崩して入院しまして、そのことをきっかけに、雇われるのではなく、自分で稼げるようになりたいと考えるようになり、とにかく手に職を付けようと決意しました。小さくてもいいから自分の会社を持ちたいと思ったんです。そうしたら夫婦で会社を経営していた姉が『だったらウチの会社で経営とか経理を学びながら働けば』と提案してくれて、何年かそうしていました。その後、娘が2歳のとき整理収納アドバイザーを目指しまして、娘がお昼寝をしている間など、子育ての合間に集中して資格取得の勉強をして、約1年半後にお片付け教室をオープンしました」

事業を広げることよりも
今やっていることをしっかりと。

勉強してみると、気付きも多かったとおっしゃり、
「それまで片付けは感覚でやっていたのですが、勉強してみたらルールやセオリーがちゃんとあることがわかり、腑に落ちることが多くて。これからも事業を広げるというよりも、今やっていることをきちんと伝えていきたいと思っています」とも。

ものの多さと暮らしの豊かさは決して比例するものではなく、必要なもの、厳選したものこそが日々の生活を快適にし、鮮やかに彩ってくれるのだと気付かせてくれる素敵なお住まいでした。

MANSION DATA

間取り:2LDK
延床面積:57.12㎡
築年数:5年
都心まで自転車で行ける立地でありながら広い公園なども点在する住宅街。教育施設や商業施設なども充実していて、子育てファミリー層も多いエリアです。

PROFILE

お片付け教室主宰
整理収納アドバイザー

渡辺ひさのさん

2018年「Needs Tokyo」お片付け教室開業。個人向けお片付けレッスンをはじめ、企業向けに整理収納サポートなども行っている。資格:整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト1級

きちんと整えられたベッド。フレームは、国産檜だそうで「日本は湿度が高いので、通気性を重視して檜のすのこタイプを選びました」

ベッドサイドに置かれたテーブルは、職人さんの手作りによる風呂椅子。こちらも国産檜でできていて、釘を使っていない作りだそうです。

ご家族3人分の靴が収められた靴箱。
「この中に収まるだけの靴にとどめています」

「お掃除しやすいように水回りは『浮かせる収納』を取り入れています」とおっしゃる通り、洗面台にはほとんどものが置かれていません。

洗面台の石鹸(写真右側)やコップ(写真左側)も浮かせています。「泥汚れなども落ちやすい石鹸なんです。石鹸もコップも置かないで浮かせておく方が使いやすいし便利だと思いますよ」

キッチンの収納の中もすっきり。中身が見える半透明の収納ボックスを活用。ストックも最小量にとどめるようにしています。

リビングダイニングに吊るされたモビールは、北欧の「ヒンメリ」というもの。「緊急事態宣言の頃、仕事がキャンセルになって時間ができたので趣味で作り始めました」

娘さんの学校の道具はワゴンに収納。ダイニングテーブルで宿題や勉強する際に、このワゴンを動かせばOK。

zoom - up

個人宅や企業へお片付けのアドバイスに行く際に「Needs Tokyo」と屋号がプリントされたビブスを着用。「エプロンだといかにも家事代行という雰囲気になってしまい、嫌がるお客さまもいらっしゃるので」と渡辺さん。メジャー、ハサミ、軍手、ラベルプリンターなどがお仕事道具。講演やコラム執筆、メディア出演なども多く、渡辺さんの活動は多岐に渡ります。
HP:https://needstokyo2018.com/

MANSION DATA

間取り:2LDK
延床面積:57.12㎡
築年数:5年
都心まで自転車で行ける立地でありながら広い公園なども点在する住宅街。教育施設や商業施設なども充実していて、子育てファミリー層も多いエリアです。

PROFILE

お片付け教室主宰
整理収納アドバイザー

渡辺ひさのさん

2018年「Needs Tokyo」お片付け教室開業。個人向けお片付けレッスンをはじめ、企業向けに整理収納サポートなども行っている。資格:整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト1級