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ライフスタイル特集

-ホームシアター- 世界に一つだけの映画館を
我が家につくろう

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目次

コロナ禍でおうち時間を充実させた人たちが関心を寄せているのが「ホームシアター」。NetflixやAmazon Prime Videoをはじめとする動画配信サービスの充実やWi-Fi環境の整備により、家庭でも映画やドラマ、スポーツ観戦を楽しめるようになってきたことが背景にあります。

 

「若い世代はそもそもテレビを見ないので、テレビを持たずプロジェクターを使う人が増えています」と語るのは、国内最大級のホームシアター専門店「アバック新宿」の明石 昌洋さん。マンションでのホームシアター施工も数多く手掛ける明石さんに、最新事情を教えていただきました。

「ホームシアターって何?」基本のあれこれ

家庭用テレビの画面サイズが大型化し、60〜80インチが珍しくなくなってきました。より大画面で迫力や感動を味わいたいというニーズに応えるように、ホームシアターに求める画面サイズは100インチを超えるようになり、以前は年に数件だった150インチ以上のスクリーン導入数も増えています。

 

アバックで扱うホームシアターは、大型テレビやプロジェクターとスクリーンを用いた100インチを超える大画面と、AVアンプ5.1.2ch以上のスピーカーによるサラウンド再生が組み合わさったスタイルが主流です。

 

「マンションでもホームシアターを導入することは可能ですか?」というご質問をいただきますが、もちろん可能です。リビングをホームシアターにしたい、お子さまの独立などで「部屋が空いた」というきっかけでご検討される方が多いです。

アバックでは店舗やオンラインでホームシアターの導入をサポート。一人ひとりの住環境に応じたホームシアターづくりを提案してくれる。

おうち時間が楽しくなるホームシアターの魅力

映画やドラマを「自分の好きなタイミング」で満喫できる「プライベート感」がホームシアターの醍醐味。わざわざ映画館に行かなくても、家族や友人たちと自宅でくつろぎながら、映画やドラマ、スポーツ観戦を思う存分楽しめます。

 

加えて、4Kのように高精細で臨場感のある映像や、リアルで没入感のある音響技術「ドルビーアトモス(Dolby Atmosがさまざまなジャンルのコンテンツで活用されるようになりました。家にいながら臨場感あふれる鑑賞が可能になったことが、ホームシアター人気を後押ししています。

 

※ドルビーアトモス・・・スピーカーからの音が頭上や背後、横から動くように聞こえる音響技術です。対応している配信サービスが増えています。

同じ新宿にある「ホームシアターを知らない人に向けた」ショールーム。ここでは最先端の機器による本格的な体験ができる。

我が家にホームシアターを導入してみよう!

それでは、実際にマンションでホームシアターを導入するにはどのようなプロセスが必要でしょうか。一般の家電製品に比べて多少の専門知識を必要とするため、「何から始めてよいかわからない」と悩む方が多いと思います。

■必要な機材は?

まずは「プロジェクター」が必要です。高精細な4K映像を豊かな色彩とコントラストで楽しめる4K HDRのプロジェクターは10万円台からでもお求めいただけます。プロジェクターを壁面に投写して視聴することも可能ですが、大画面で高画質を楽しみたい方やプロジェクターの実力を感じるには「スクリーン」が必要。その他、高画質や映像と一体となった躍動感あふれる高音質を楽しむには、次のような機材が必要です。

 

・プロジェクター

・スクリーン

・スピーカー

・AVアンプ

・ケーブル類

【プロジェクター】

従来のプロジェクターよりも焦点距離が短い超短焦点プロジェクターが登場しています。投写距離がとれない部屋でも、大画面での投影が可能になります。

 

【スクリーン】

昇降型(電動・手動)や壁に貼るパネル型、スタンドを用いる自立型などがあります。昇降型やパネル型は設置工事が必要になります。

 

【スピーカー】

従来の5.1chシステム(左右フロントスピーカー 、センタースピーカー、左右後方サラウンドスピーカーの5つのスピーカーと低音専用のサブウーファーで構成)に天井スピーカーを2つ加え5.1.2chになると、高さ方向の音を表現できるようになり、ドルビーアトモスを楽しめます。

 

【AVアンプ】

一番イメージしにくい機材かもしれませんが多チャンネルスピーカーを使うには、音を管理して司令塔の役割を果たすAVアンプが不可欠。導入しておくと後からスピーカーを追加するのも簡単です。

 

<ワンポイントアドバイス>

ホームシアターの導入費用は、機材と必要な工事費を含めてだいたい150万円と考えておくとよいでしょう。

① ホームシアターにおいて適切な投写距離を設けることは大きな課題の一つだったが、近年では超短焦点プロジェクターも充実し、導入のハードルが下がった。

② さまざまなデザイン・性能のスピーカーが並ぶ。快適なホームシアターづくりには、空間に適したスピーカーを選ぶことが重要。

ビギナーに向けたアドバイス

プロジェクターによって投写できる画面サイズが異なるため、画面サイズや投写距離、映像クオリティの希望やご予算に合わせて、プロジェクターやスクリーンを選びましょう。

 

ホームシアターの醍醐味ともいえる立体音響は、スピーカーの数が多いほど濃密なサウンド再生が可能になります。スピーカーは、できるだけ同メーカー、同シリーズを選ぶことがポイント。メーカーによって高域が強い、低域が強いなど音色の違いがあります。ドルビーアトモスはすべてのスピーカーを使うので、音色が近いスピーカーを選ぶのが理想的です。

 

「高性能スピーカーをそろえたのに思ったより音が鳴らない」というご相談をいただくことがありますが、それはAVアンプの性能がスピーカーに合っていないためです。スピーカーだけ、またはAVアンプだけを高スペックにする「一点豪華主義」は避け、AVアンプとスピーカーのバランスを意識しましょう。

 

機材選びやスピーカーの配置を含めて、専門店に相談するのが安心です。機材の入れ替えや、将来的にグレードアップが可能な仕様を意識した設計が可能です。ご相談時に部屋の寸法がわかる図面があるとスムーズです。

 

<ワンポイントアドバイス>

「初めてなので安いもので」という方もいますが、「大画面にしたい」「音にこだわりたい」など、ご自分のやりたいことを大切に!

① ホームシアターを構成する機器は価格もデザインも多種多様。機種選びの基準として、どんなホームシアターをつくりたいかをしっかりイメージすることが大切。

② 天井にはめ込むタイプのスピーカーは配線などを隠し、空間をスッキリ見せることができるので人気がある。

映画の中にいるような没入感!本格派にはこんな機材も 

映画視聴を目的に、ハイエンドモデルを求める方に人気のホームプロジェクターがVictor D-ILA。Victorのプロジェクターは「黒」の再現力がずば抜けています。映画はライティングにこだわった作品が多く、大画面で見ることを想定して作られています。テレビ画面では暗部の描写が見えにくいですが、「Victor D-ILA」だと陰影の美しさが際立ちます。

 

こだわり出すときりがないのがスピーカー。正解がないので好みに左右される世界ですが、近年人気なのがB&W 702S3 Signatureです。中高音域の解像度が高く、「今まで聞こえなかった音が聞こえる」と驚く方が多いです。中音域から高音域へのつながりの滑らかさ、音場の広がりも秀逸です。

 

最近の施工事例で、戸建てのご家庭に185インチパネル型と150インチ電動スクリーン型の2面スクリーンを導入しました。プロジェクターのレンズメモリー機能を活用し、「シネスコ2.35:1」と「16:9」の切り替えをタブレットのボタン一つで実現。サウンドは7.4.6ch構成で、シアターチェアーを設置し、まるで映画館のような空間になりました。

アバック新宿店にある「プロジェクタースタジオ」。国内で販売されている主要プロジェクターが展示され、80~140インチの様々なサイズのスクリーンを使った体感と比較試聴ができる。

マンション導入時に気をつけたいことは

「マンションだからホームシアターは導入できない」ということはありません。隣接住戸への音漏れを気にされる方もいらっしゃいますが、マンションは一般的に壁や床が厚く遮音性が高いため、外へ音が漏れる可能性は低いです。低音を完全に防ぐのは難しいため、低い周波数帯の音(重低音)を再生するサブウーファーを省く方もいますが、要はボリュームを抑えることが重要だと思います。迷惑にならない音量で楽しめば問題ありません。

 

遮音対策や配管スペースとして利用される天井内懐(てんじょううちふところ)は、戸建てに比べて狭いケースが多いですが、薄型のスピーカーであればマンションでも天井に埋め込むことができます。吊り下げ型もありますが、スピーカーを見せたくない方には埋め込み型がおすすめです。

 

<ワンポイントアドバイス>

ホームシアターの寿命は家電と同じく10年が目安です。比較的経年の影響があるのはプロジェクターとAVアンプ。スピーカーはほとんど壊れないので埋め込み型でもご心配ありません。

 

賃貸物件にお住まいの方は、工事が制限されることがありますが、それでも置き型のプロジェクターと自立型のスクリーンで、100インチまでのホームシアターは実現可能です!

① リビングに現在のトレンド4K&ドルビーアトモスを網羅した大画面100インチのホームシアターが完成。スピーカーはすべて天井埋め込みで設置し、生活動線にも影響しません。

② マンションの一室に120インチ&ドルビーアトモス最大7.2.6chのホームシアターを導入いただきました。マンション一戸の防音施工も当社にて請け負いました。

AVラック AVアンプは想像以上に大きいため、AVラックがあると便利。放熱や配線、組み換えの自由度からオープンタイプが人気。

スピーカー スクリーンの両脇に配置するフロントスピーカーは、細身で複数の音響ユニットを内蔵した「トールボーイ」が主流。音が広がりやすいのが特徴。

パネル式スクリーン 新しいホームシアターの形。照明が灯るリビング空間でも鮮明な映像を楽しめる「耐外光パネルスクリーン」。スクリーン内にスピーカーが備わっているモデルも。

プロジェクター 本体を動かさずに、レンズを物理的に移動させて映像位置を調整する「レンズシフト機能」がついたプロジェクターは大型になるが設置の自由度が高くなる。

薄型スピーカー インシーリング型のスピーカーなら場所をとらない。高さが4cmのモデルならマンションでも導入しやすい。

オリジナル商品 「こんなスピーカーがあったらいいのに」を形にしたアバックオリジナルスピーカー。45度の角度調整が可能な壁掛け・天吊りタイプや、ダウンライトサイズの埋め込みスピーカーも。

「夢のホームシアター作り」を40年以上サポート

アバックは全国に15店舗を展開し、ホームシアター機器の販売をはじめ、機材の取り付けやシアターリフォーム、完全防音室の設計施工まで、ホームシアターを稼動させるのに必要な作業のほとんどを承ることができます。これまでに手掛けてきたホームシアターの設計・施行件数は5,900件を超えています(2025年6月時点)。

 

全店に設置されているショールームでは、「Dolby Atmos」「DTS:X」「Auro3D」といった最新音声フォーマットの試聴や、主要AVアンプの比較試聴が可能(一部店舗を除く)。初心者からマニアまで、お客さまの理想を実現するホームシアター作りをサポートしています。

①   北は北海道から南は沖縄まで、全国にホームシアターが体験できる店舗を展開。

② 国内外の最新プロジェクターを複数展示。ニーズに合わせた最適なプロジェクターをご提案します。

③ グレード別のAVアンプを複数展示。最新サラウンドフォーマットによる立体音響がご体験いただけます。

④ 「専用室シアター」をイメージしたシアタールーム。お部屋がまるでミニシアターのように生まれ変わります。

⑤ リビングでテレビとプロジェクターを組み合わせる「2Wayリビングシアター」。 近年最もポピュラーなホームシアターのスタイルの提案。

⑥ 全国のアバックで、いち早く最新機材を紹介するイベントや、初心者向けのホー ムシアター体験会などを定期的に開催しています。

PROFILE

株式会社アバック

ホームシアターの設計・施工、家庭電気製品の小売(店頭・通信販売)、オーディオ・ビジュアル機器リユース事業を手掛ける。