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ライフスタイル特集
モノの置き場所を決めれば家はスッキリ片付く
お部屋をスッキリと片付けるための法則とルールをご存知でしょうか?
教えてくださるのは、お掃除と片付けのプロ。
収納術や整理整頓のコツ、役立つアイデアもご紹介します。
家で過ごす時間が増えているこの頃、部屋をスッキリ片付けたいと思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ハウスクリーニング会社・株式会社ワンズコピーの代表、佐和田久美さんに、マンションライフの収納術を教えていただきました。
「片付けの基本としては、モノの住所を決めてあげること。つまり置き場所を決めて、使ったらそこへ戻すようにすることです」と佐和田さん。
まず、自分が大事にしていること、どんな自分になりたいか、どんな空間にしたいかなど、時間を作って丁寧に自分自身に問いかけてください。整理整頓は、まず頭の整理から始めましょう。
整理したい部屋にあるモノを出して次の4つ「使っている」「使っていない」「移動」「迷い」に分けます。分類は7秒以内で行いましょう。7秒で決められないときは「迷い」に。
「使っている」に分類したモノを同じカテゴリーや頻度によってグループ分けをします。また、「移動」に分類したモノは、使う場所(部屋)へ移動。「使っていない」は処分しましょう。
床上75~130cmを目安とした「テキパキスペース」に最も使うモノを。引き出しや棚にぎゅうぎゅうに詰めるのはNG。収納スペースの80%程度にすると取り出しもスムーズです。
整理収納はダイエットと同じでリバウンドしがち。また生活動線や家族構成の変化によっても修正や改善が必要。定期的な見直しこそが、常に片付いている状態キープのポイントです。
「収納場所を決める=整理収納には、5つのステップがあります。上記の5つになりますが、この流れをキッチンで行ってみました。頭の整理は、どういう部屋にしたいか、どんな風に家で過ごしたいか、家族は部屋をどう使うか、どんな自分になりたいかなど、まず頭の中を整理します。そしてモノの整理、整頓、収納と進めて、部屋が片付いた後も定期的に見直しをしてください。見直すスケジュールをカレンダーなどに記入しておくと忘れなくていいですよ。では、キッチンを例に、モノの整理、整頓、収納について説明していきます」
ポイント
● 4分類して「使うモノ」を選別
● 「 使うモノ」を目的ごとにグループ分け
● 使用頻度の高いモノは「テキパキスペース」に
● 収納グッズは置き場所を決めてから用意
まずキッチンにあるモノを全て出します。そして。「使っている」「使っていない」「移動」「迷い」の4つに分類していきます。「いる」「いらない」ではなく、「使っている」「使っていない」で分けていけば作業はスムーズに。「使っている」は、その部屋で誰かが使っているモノ。「使っていない」は、その部屋では誰も使っていないモノ。「移動」は、他の部屋で使っているモノ。「迷い」は、分類を迷うモノ。写真のようにブルーシートを4分割してもいいですし、4つの段ボールを用意して、そこへ入れていってもOKです。
次に使うモノをカテゴリー分けしていきます。一つ注意していただきたいのは、あまり細かく分けないこと。今回の例であれば「乾物」「調味料」「お弁当」「缶詰」「乾麺」「パスタ」「保存食」「ラップ類」「包丁・まな板」「お鍋・ふた」という程度に。細かく分けすぎると片付けにくくなってしまうので、たとえば子ども部屋のクローゼットであれば、「学校用」「塾用」「習い事用」「遊び用」くらいで分けましょう。
収納は、使う人が出しやすく、しまいやすいようにモノを置く場所を決めること。取り出しやすい場所を私たちは〝テキパキスペース〞と呼んでいます。〝テキパキスペース〞の目安は、手を下に下ろし、甲を上に向けるペンギンポーズをしたときの手の部分から目線くらいまで。この範囲に最も使うモノをしまっていきます。それと、しまうときは見えやすい置き方を。収納率はスペースの80%までを心がけてください。また、収納グッズは先に買わずに分類や置き場所を決めてからボリュームやスペースに合わせて購入しましょう。
分類ができていない、ごちゃごちゃに詰め込んでいる状態です。まず、全て出して4つに分類しましょう。
ブルーシートを「使っている」「使っていない」「移動」「迷い」の4つに分けて、その上にモノを置き、分類していきます。
「いる」「いらない」ではなく、その部屋で「使っている」か「使っていない」か、で分けていくと作業はスムーズです。
細かく分けすぎると片付けにくくなってしまうので、カテゴリー分けはわかりやすくざっくりと。
カテゴリー分けをした収納例。たとえばお弁当作りに使うモノはひとまとめにしておくと作業効率もアップします。
テキパキスペースは、手の甲から目線までの範囲。どの部屋(場所)でも一番使うモノはこの位置に。
では、整理整頓の5ステップを行った収納実例をスペース別にご紹介します。
「ポイントは、アクション数が少ない置き場づくり。取る、出す、置く、戻すの動作=アクション数が少ない方がベター。できればアクションゼロが理想です」と佐和田さん。
「また、お掃除する際にモノを動かす必要があるとお掃除がおっくうになりますよね。モノを動かさずにお掃除できる置き場キープも大事なポイントです。個室や玄関の収納は、衣替えをしなくてもいい、アクションが少なくて済む収納がおすすめ。服や靴はスペースを決めてそこに収まる数にすることを基本ルールにしてはいかがでしょうか」
スッキリと片付いたお部屋で暮らすための収納術、ぜひ参考になさってください。
家族全員が使うスペースには、個人のモノを置かないことが鉄則。
ポイント
● 個人のモノを持ち込んでも置き場は作らない
● アクション数で置き場所を決める
● 配線はまとめて隠す
● ゲームやDVDなどはスペースに収まる分だけ
リビングに個人が使うモノを持ち込んでも使ったあとは自室に持ち帰り、リビングに置き場は作らないことをルールにしましょう。
配線は一ヶ所にまとめて。キャビネットの後ろ側を一部くり抜いてワンコーナーに収納。ほこり予防にもなります。
ゲームやDVD、CDなどはスペースを決めて、そこに収まるだけ、というルールにしましょう。ケースから出してジャンル別に収納するのもおすすめ。
家族共用のモノはテーブルの引き出しに。リモコンなども一ヶ所に。アクションゼロのスペースに置くのがベターです。
ポイント
● お風呂用「自分セット」を作る
● お風呂掃除道具もワンセットに
● 洗面台では歯ブラシなどをワンプレートに
● ハンドタオルは使い切りで洗濯カゴにポイ
お風呂場には家族共用のシャンプー、コンディショナー、ボディソープのみを置き、それ以外は「自分セット」に。自分だけが使うお風呂用品をひとまとめにした「自分セット」は、脱衣所に。また、お風呂掃除グッズもワンセットにまとめて。こうしておけばモノを動かさずに掃除ができて、お風呂掃除もラクラク。
コロナ禍ということもありハンドタオルは使い切りに。たたんで並べておいて、使ったら洗面台横の洗濯物ボックスへ。
洗面回りで必要な歯ブラシ、コップ、洗顔料などは一つのプレートにのせて。こうしておけば、洗面台のお掃除は、このプレートを持ち上げてサッと拭けばOKです。
年間を通しての置き場所作りを。服も靴も衣替えしない収納がおすすめ。
ポイント
● 下げておく服は片面透明の不織布カバーを
● たためるものは重ねないで並べる
● 基本的に衣替えはしない
● アクセサリーや時計などは一時置き場に
クローゼットは、コート、ジャケット、シャツ、スカート、パンツ、ワンピースなどにカテゴリー分けをして収納。片面が透明タイプの不織布カバーをかけておけばコーディネートもしやすくなります。
バッグも見える収納で、取り出しやすく。クローゼットには革製品、引き出しには布バッグなどと分類して収納を。
Tシャツ、トレーナー、セーターはたたんで並べて収納。重ねないで並べる収納がおすすめです。
アクセサリー、時計などは一時置き場を作り、一旦、置いておきます。いちいち置き場に戻すのが面倒な場合は一時置き場を作ると動作(アクション数)を減らせます。
ポイント
● 一人一人のスペースを決める
● スペースに収まる分だけにするルール
● 靴は箱に入れない
● 出かけるときに使うグッズも
高さのあるブーツや長靴は下段にまとめて。
靴は箱に入れてしまうと中身が見えないので箱から出して収納しましょう。洋服同様、衣替えはしない収納術がおすすめです。
家族それぞれの靴収納スペースを決めて、そこに収まるだけにすることをルールに。どうしても収まりきらない場合は、個室にキープするといいでしょう。
玄関収納には靴の他、出かける際に使う虫除けスプレー、静電気ガードスプレーなども置いておくと便利。アウトドアグッズなど、屋外で使うモノもまとめて収納。
PROFILE
株式会社ワンズコピー代表取締役
佐和田 久美さん
NPO法人日本ハウスクリーニング協会指導員、一般社団法人日本整理収納協会指導員を務め、清掃業界、整理収納業界の指導にあたっている。テレビ、ラジオ、雑誌などメディア出演多数。講演、セミナー実績多数。
株式会社ワンズコピー
【事業内容】
ハウスクリーニング事業、家事代行事業、整理収納事業、セミナー開催事業、清掃用品物販などNPO法人日本ハウスクリーニング協会優良企業認定
【理念】
「全てはキラキラ輝く未来作りのために」
【書籍】
・『「モノを正しい場所に置く」だけで部屋は自然とキレイになる』(文響社)
・『部屋を片付けるだけで子供はぐんぐん伸びる』(キノブックス)
TEL:03-3622-3902
http://www.ones-copy.co.jp
PROFILE
株式会社ワンズコピー代表取締役
佐和田 久美さん
NPO法人日本ハウスクリーニング協会指導員、一般社団法人日本整理収納協会指導員を務め、清掃業界、整理収納業界の指導にあたっている。テレビ、ラジオ、雑誌などメディア出演多数。講演、セミナー実績多数。
株式会社ワンズコピー
【事業内容】
ハウスクリーニング事業、家事代行事業、整理収納事業、セミナー開催事業、清掃用品物販などNPO法人日本ハウスクリーニング協会優良企業認定
【理念】
「全てはキラキラ輝く未来作りのために」
【書籍】
・『「モノを正しい場所に置く」だけで部屋は自然とキレイになる』(文響社)
・『部屋を片付けるだけで子供はぐんぐん伸びる』(キノブックス)
TEL:03-3622-3902
http://www.ones-copy.co.jp